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エンジン換装しても機首まわりは似ています | 防弾板の後ろの突起は無いのが正解でした |
<コメント>
3万機以上生産されたBf109には様々な派生型がありますが、変わり種に本家ドイツ以外で生産された機体があります。
有名なところでは、マーリンエンジンに換装したスペインのイスパノHA-1112(「空軍大戦略」等の映画に使用されています)ですが、
似たような経緯で生まれたのが、チェコスロバキアで生産されたアビアS-199です。
チェコスロバキアでは、戦後もBf109G型をアビアS-99として生産していたのですが、ダイムラー・ベンツエンジンが枯渇した為、
代わりにHe111のユモ211エンジンに換装してでっち上げたのが、このS-199。本来爆撃機用であったエンジンを搭載した結果、
S-199の飛行特性は非常にお粗末なものになってしまいました。まあ、重くてレスポンスの悪いエンジンに加え、両翼下に評判の悪い
ガンポッドをぶら下げているのですから、宜なる哉と言ったところでしょうか。
イスラエル建国とそれに続く第1次中東戦争に際し、主要国からの武器禁輸の中で世界中から武器を掻き集めてたイスラエル軍は
おそらくは覚悟の上でこの機体を購入。「真っ直ぐ飛ぶことすら困難」な機体を操って、エジプト軍と戦いました。実際に戦果を上げて
いたりするのですから、大した物です。流石に第1線を退くのは早かった様ですが。
<キットについて>
昔ホビークラフト、今アカデミーで販売されているキットです。ハセガワの古いBf109のキットを元にしてるっぽいので、そろそろ
四半世紀は経過しているのでしょうか。何にせよ、少々古いキットで、尚且つバリエーション展開で選択パーツの多いキットです。
基本形状はそこそこカッチリしているのですが、胴体左右の合わせは今一つ。コクピット周りが寂しいので、エデュアルドの
エッチングパーツでディテールアップしました(キャノピーの平坦度が今一つで像が歪むので、あんまり良く見えないのが残念)。
コクピットは胴体左右接着時に挟み込む方式ですが、ガイドの位置が信用できなかったので、先に後部胴体のみ接着。コクピットは
後からプラの弾性を利用して嵌め込み、胴体との位置を合わせた上で接着しています。尚、胴体幅に対しコクピット床の幅が
広いので、削り込みは必須。コクピット周りが落ち着いてから、機首周りを流し込み接着剤で接着しました。
そこを乗り切れば、残りの主翼等の合いは悪くありません。 主翼下のガンポッドも、多少の擦り合わせで翼に馴染みます。
主脚の取り付け部はそこそこしっかりしていて、角度が決めやすいのは有り難いです。
プロペラ機の顔であるプロペラですが、キットのは断面変化が何とも妙ちきりんでプロペラになっていません。ここにはAMLの
別売りレジンパーツを使用しました。
キャノピーは、内側に付ける防弾板が、そのままでは下に飛び出て胴体と干渉して浮きます。接着部を補強してから防弾板下部を
削り込んでやって合わせました。また、風防枠のモールドがとろけてますので、マスキングの切り出しはフリーハンドの一発勝負。
今回は今一つ上手くいきませんでした。尚、左翼下面のアンテナは、例によって飛ばして無くしてしまったので、ファインモールドの
エッチングパーツを使っています。
デカールは、インシグニアの青の発色が今一つだったので、別売りのタリーホのデカールを使用しました。薄くてニスも少なく
適度にコシがあって糊も強い良質のデカールでお勧めです。本体のデカールも、発色を除けば悪くはないのですが。今回は
昔のホビークラフト版のキットを使っていますが、アカデミー版では発色は改善されているのかな? 尚、両方のデカールとも
クリア耐性は良好でした。
塗装は、クレオスのRAL02一色。パネルラインに沿って黒でシャドー吹きした後、それを残すイメージで吹いています。
デカールを貼ってからモデラーズのツヤ消しクリアーを吹いたのですが、途中でとうとう切れてしまいました。代わりにタミヤの
セミグロスを吹き、好みよりツヤが過剰だったので、更に同社のツヤ消しクリアを薄く吹きました。、スミ入れは、何時ものように
エナメル黒+レッドブラウン。拭き取り時に下地のクリアが部分的な剥げたのですが、タミヤのクリアってエナメルに弱いので
しょうか? それとも乾燥が不十分だったのかな。何れにせよ、まだしばらく使えるクリア探しが続きそうです。
尚、作戦期間が短かった様なので汚しは控えました。
(実作業時間21時間)
今回の教訓:塗料の乾燥時間には余裕を持つこと
22.JUN.11